犬は死んだらどこへ行く

　私達が暮らすこの世界を六道の世界といいます。六道とは天（神）・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄の六種類の生き方のステージです。仮令、天（神様）や人間に生を受けようとも命の終りの日は必ずやってきます。そして、生と死の限りなき繰り返し、そうですこの世は輪廻転生の世界なのです。

　仏教が目指す境地はこの輪廻の環をたち切って永遠の命と平安を獲得することです。ひとことで言うなら成仏することです。仏様に成ることです。仏様とはこの大宇宙の働きそのものに外なりません、風も雨も雪も山も川も草も木も人も動物も森羅万象すべては仏様の声であり姿であります。私たちは、虫や小さな動物を人より劣るもの低いレベルのものとしてとらえていますが本来この世の一切は大宇宙（仏様）の営みのひとつの形として生じた皆等しい命です。あなたの愛犬も愛猫も人となんら違わぬ心を持っているではないですか、むしろ人間より純心に生きています。一切衆生悉有仏性、この世の事象はすべて仏様（大宇宙）の心（仏性）をいただて生じました。犬も猫もそしてあらゆる命は成仏します。仏教とは輪廻の世界から仏様の世界へ渡す舟筏です。

　縁あって、あなたと共に生きた愛犬、愛猫は時空を超えて仏様と成りこの大宇宙に遍満しあなたを支え導く役目をいただきましょう。ご安心下さい、いつかあなたが輪廻の軛を離れるとき、彼らとの再会を楽しみにして下さい。